COLUMN
コロナ禍の中で行われた第10回公演までの記録
この数か月、新型コロナウィルスの感染拡大防止のため、あらゆる文化活動が休止されています。
2001年以来取り組んできた一連のリサイタル・シリーズNo.10も公演延期となりました。
当初は、しばらく自粛すれば元の生活に戻れると思われていました。ところが、事態が少しずつ明らかになるにつれ、この世界的な危機は、単なる生活の自粛・休止に止まらず、社会の構造や価値、人々の行動など、あらゆる問題に関わる歴史の大転換となることが判ってきました。
私自身も、初めはこの急停止にショックを受け、不安、落胆、焦りに対して自分を保つのが精いっぱいでしたが、自粛要請が長引く中、“当事者”としての自分の中にも変化が起こっていることに気付きました。
そこで私はこの機会に、自らの活動を振り返り、社会の変化と共に新たな意味や目標を見直したいと思います。
公演の再開までの一年間、“これまで”の検証と“ここから”の変化を記録し、表現活動の一部としたいと考えます。
2020.5.10
細川 久恵